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Jamie Oliverの"School Dinners"をDVDで見ました。 Jamie Oliverは、未だ若き英国のセレブシェフ(30代前半)。パブを経営するご両親の元で小さい頃からお料理に親しんでいて、迷いもなくお料理の道に進み、偶然からテレビでも注目されて、the Naked Chefという番組を持ち、人気を博した人です。そのシリーズもDVDや本になっていますが、彼をさらに有名にしたのは、Jamie's School Dinnersの放映。日本でも放映されたようなので、ご存じの方も多いと思います。結婚して娘二人のパパとなったジェイミーが、英国の不健康きわまりない学校給食を何とか改革しようとする番組。ジェイミーに対する批判もよく聞きますが、この給食改革のDVDを見ていると、挫折感を味わいながらも何とか子供たちに健康的な食事を与えようとする彼の努力には共感できます。 もともと、政府が介入することをやめた学校給食の現場は、ここ20年本当にひどいもので、食堂で出されるのは冷凍食品を揚げたものや温めただけのピッツァなど。それをお砂糖たっぷりの炭酸飲料と一緒に食べている子供たちが、肥満や成人病に苦しむのは理解に難くありません。ジェイミーの課題は3つ。子供ひとり当たり37p(80円)という予算で健康的な食事を作ること、給食調理員の意識を改革して、子供にちゃんと料理したものを与えるようにすること、そして野菜嫌いの子供たちに受け入れられるメニューを考えること。80円というその低予算で作れるものは限られているし、トレーニングを受けたシェフではない給食調理員たちは、ジェイミーのやり方に反発するし(当然、労働時間や量が大幅に増えてしまいますから!)、子供たちはジェイミーのメニューに全く手を出しません。おいしそうにグリルされたチキンを与えられて泣き出す子供たちや、ジェイミーが「これには何が入っているか全く見当もつかない」という揚げ物をほしがる子供たちを見ていると、日本のように、ちゃんと栄養を考えて作られている給食のありがたさが分かります。 何よりびっくりするのは、お野菜を見せられてもその名前が分からない子供たちがほとんどであること。アスパラガスを見て、「タマネギ!」とか叫ぶ子供たちを見ているとかわいそうになります。(子供たちはお野菜の名前自体を知らないので、何を見てもタマネギ!と叫んでいました。だいたい、こちらでは、スーパーなどでもあんまり子供を見かけることがありません。)その子供たちも、ジェイミーと一緒に料理をすることで、少しずつ(彼らにとって)未知の食材を受け入れて行きます。やっぱり味覚は小さいときに作られるのだから、食育って大事だなぁと思いながら見ていました。結局は、この番組が大反響を呼び、子供の給食費がほんのわずかですがアップしたのですね。それでもまだまだ、健康的な食生活というにはほど遠いようです。オーガニック食材に気を遣う人たちも多いこの国で、やっぱり格差のようなものを感じさせられる番組でした。 写真はジェイミープロデュースの調理器具、食器。彼の本もベストセラーだし、今や彼は押しも押されぬカリスマシェフですね、口は悪いんですけれど(笑)。←あまりにののしり言葉が多いので、DVDにはParental adviceがついていて、ののしり言葉なしのバージョンが選べます。ピーッばっかり(笑)。
by ellisbell
| 2007-02-20 06:06
| society
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