Under the English Sky


英国、ケンブリッジでの生活で感じたことを書いていこうと思います。
by ellisbell
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カテゴリ:trip( 49 )

都会の喧噪の中で

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今日もケンブリッジはいいお天気。

最後にGrantchesterに行くつもりだったのですが、一緒に行く予定のLの体調がすぐれず、断念。春夏秋冬を通じて何度も行った場所だけに少し残念ですが、また訪れる時を楽しみに待ちましょう。その代わり、晩ご飯を作ってLと一緒に食べて、ホットココアとパンケーキまでデザートに食べながら、今までいろんな話をしていました。宗教の話、社会の話、そして歴史の話。彼女はムスリムではないですが、イスラム圏出身の友達とお話するのは新鮮な驚きがあってとてもおもしろいです。つい話し込んで、気がついたらまた11時をまわっていました。楽しい夜でした。

c0105386_7442680.jpgさて、スペイン旅行の続き。気品高きコルドバの後は、いよいよ大都会マドリッドです。コルドバからマドリッドまでは特急電車で2時間ほど。想像通り遅れてきた上に、とってもわかりにくい駅でしたが、一等車を取ったので2時間はゆったり過ぎて行きました。電車で見ていたのは、アメリカのコメディらしき映画。もちろんヘッドフォンはあるのですが、スペイン語吹き替えしかないようで、全く分からないので、映像だけ見て想像(笑)。それでもなんだか楽しめてしまったのが不思議な話です。そうこうしている間にマドリッドに到着。第一印象は、大都会!!そして、ヨーロッパ!! 思えば、バルセロナから入ったときに、とても土の香りがすると思ったのは、やはりバルセロナという場所の特異性だったのだと思います。マドリッドは、まごうことなきヨーロッパの大都会。歩いている人の格好や言葉は違いますが、ヨーロッパらしい、なじみのある雰囲気が漂います。そして大都会らしき喧噪。今までの街それぞれが、いかに特徴的だったかを改めて思い知りました。明るい日差しの下で、たくさんの観光客が街を歩いています。私たちもさっそく荷物を置いて、プラド美術館へ向かいました。サングラスが必要な日差しの強さ。これぞスペインですね。道中ではパリのブキニストならぬ古本の屋台があって、ついのぞいてみたくなるほどです。(スペイン語だから分からないのですけれど!)

c0105386_7433087.jpgプラド美術館。スペインに憧れる最大の理由の一つです。8000点もの絵画を所蔵する、世界有数の美術館。特にスペイン絵画が充実しています。午後をまるまるつぶす予定でしたが、とても見応えがありました。この美術館で、まずどうしても出会いたかったのは、大好きなフラ・アンジェリコの受胎告知(冒頭)。金の部分がきらきらして、本当にきれいです。素晴らしく美しく柔らかな色彩、そして表情。フィレンツェのサンマルコにある方は、世界でもっとも好きな絵(そして美術館)の一つなのですが、こちらのものも感激的に美しかったです。受胎告知は世界で三番目にたくさん描かれている題材だそうで、私も個人的にとても好きなモチーフなのですが、フラ・アンジェリコの受胎告知は本当に優しく、強い絵なので大好きです。(ただ、やっぱりフレスコの美しさにはかなわないかな・・サンマルコのは特別ですものね〜♪)フラ・アンジェリコを堪能した後(と言うか、4回も見に来てしまいましたが)は、スペイン絵画を見に行きます。特にムリリョ、そしてエル・グレコは大好きなので楽しみにしていました。ムリリョはやはり美しかったです。グレコは、一つ一つはとても美しいのに、集まると、そして美術館の光の中では、かなり強い個性のある絵であることに改めて気付かされました。きれいなのですけれど・・・やっぱり教会で見るべき絵なのでしょうね! そして、ボッシュやティツィアーノなどを見ながら、楽しみにしていたゴヤの部屋へ。さすがにたくさんあります。二体の「マハ」も美しかったし、代表作の「5月2日」もとても力強く、ゴヤらしい迫力のある絵だなぁと思いました。そして、ベラスケス。1月のロンドンには来ていなかった「ラス・メニーナス」にご対面です。ピカソが描いたこの絵の習作群にはバルセロナでお目にかかりましたが、本当に不思議で魅力的な絵だなぁと再確認しました。そして美しいのです。見ていると自分が絵の中の一部になったかのような気持ちになれる、魅力的な絵でした。たくさんの人が食い入るように、吸い込まれるように、見つめていました。

この日はプラドだけで一日が終わり。夜はサッカーの試合があったようで、長い間大きな声で騒いでいる人たちや、警官たちの笛の音がしていましたが、さすがは土曜日ですね。次の日は、近くの街までまたまたエクスカーションが待っています。
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by ellisbell | 2007-04-08 07:45 | trip

南国の庭

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相変わらず気まぐれな英国のお天気。

昨日まで数日続いた寒さはどこへやら、今日は一転してぽかぽか陽気の素晴らしい一日になりました。いかにもイースターらしい、明るい春の一日。明日から4連休なので、何かと親切にしてくれるフラットのメンテナンスのおじさんSが、今日の朝は最後のお茶をしにやってきました。昨日作ったホット・クロス・バンズを出した私と、イースターエッグのチョコレートをプレゼントしてくれたS。イースターですね(笑)。そして、夏に奥さんがごちそうしてくれたパヴァロヴァが美味しかったと何度も言っていた私のために、またもや奥さんがパヴァロヴァを焼いて、Sに持たせてくれていました。そしてSからは、私が所属していたコレッジの写真集をいただきました。私の父と同じ年のS。いろいろな親切とともに、その英語に苦労したこと(笑)を懐かしく思い出すことでしょう。

c0105386_7102054.jpg午後は、ケンブリッジのガーデン・ハウス・ホテルでアフタヌーンティ。私がよく行ったお気に入りのカフェがある、university centreのお隣にある、ケム川沿いのホテルです。いいお天気だったので、テラス席でアフタヌーンティを楽しみました。明るく美しい光と緑の中、ゆったりと楽しい時間を過ごすのは、本当に穏やかでリラックスできる経験です。ティーをしながら、いっぱいしゃべって、気付いたらこれまた7時前(笑)。実験の途中に抜け出して来てくれたふたりの友達に感謝です。素晴らしい午後でした。きらきら光るケム川を見ながら、思い出していたのは"All in the golden afternoon"で始まる、「アリス」の最初の詩。アリスの物語はOxfordで、時は7月ですが、思わずそれを口ずさみたくなるような素敵な午後でした。あまりに素敵だったので、写真をアップしてしまいます☆

c0105386_7105786.jpgさて、スペイン旅行の続き。グラナダの次はコルドバです。コルドバ!素晴らしく南国らしい、気品ある小さな街。訪れたスペインの街はどこも良かったですが、強いてあげるならコルドバはもっとも私の思い描くスペインに近く、気に入った場所です。グラナダからは高速バスで3時間弱。バスが満員だったことも驚きましたが、コルドバはとても人気のある観光地なのですね。陽光あふれる、美しい街だったと思います。見所はやっぱりメスキータ。イスラムの大寺院ですが、レコンキスタの後、カテドラルに改造され、奇妙にも二つの宗教が混じり合った、とても個性的で美しい建物です。壁に囲まれたメスキータの敷地に入ると、南国らしい木々のそびえる、美しい庭が見えます。楽しみではあったものの、アルハンブラほど期待していなかったこともあり、この美しさは嬉しい驚きでした。 そして、中に入って思わず驚嘆のため息。中は、カテドラルに改築された時にほとんどの入り口がふさがれているため薄暗いのですが、その中に林立する赤と白の二重のアーチが並ぶさまは圧巻です。とても幻想的で、まるで不思議な森の中にいるような感じがしました(冒頭の写真)。どちらを向いても目がくらむような美しいアーチ。 奥に進んでいくと、カテドラルの礼拝堂があります。
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左は、メスキータ内部、カテドラルの天井の幾何学模様。そびえ立つ二色のアーチの森を抜けたところにあります。そしてさらに奥に進むとメッカの方向を示すミフラーブ(右)にたどり着きます。とても幻想的で、素晴らしく美しい寺院でした。

c0105386_714533.jpgメスキータを出た後は、その北側にあるユダヤ人地区へ。この街は銀細工で有名なのですが、やはりその技術はユダヤの人々が持っていたのでしょうか。迷路のような、入り組んだ細い路地が続く地域ですが、南国の青空の下、白い壁には花が飾られ、少し中をのぞくとアンダルシア独特のパティオ(中庭)が見えます。路地好きとしては、いろいろと細い道に分け入ってみたいところではありますが、コルドバ在住の方から治安には気をつけるように言われていたのと体調が悪かったので、少し散策しただけで、ホテルに戻ってしまいました。けれども、ここはとても気に入った街。小さなおみやげ物屋さんもたくさんあり、スペインらしい陶器やタイルを見て歩くのもとっても楽しい場所でした☆
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by ellisbell | 2007-04-06 07:19 | trip

イスラムの栄光(2)

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昨日の暖かさがウソのように、今日は冬に逆戻り。

日本では今の季節の寒さを花冷えと言いますね。お茶のお稽古の季節感をふと思い出しました。春のご銘は、やっぱり桜に関したものが圧倒的に多いのです。日本人にとって、あの淡いピンク色はとっても特別なものなのですね。今日は私は滞在最後のロンドン郊外へのエクスカーションに行ってきて、チャイナタウンのCrispy Dragonというレストランで北京ダックをいただいてきました♪♪さすが中国系の友達のお薦めだけあって、どのお料理もとっても美味しくて、大満足。またまた、おなかがいっぱいです!

c0105386_9245793.jpgさて、スペイン旅行。グラナダの二日目はいよいよアルハンブラ宮殿を回る予定をしていました。ところがその前の晩の寒さがこたえたようで、朝から少し調子が悪く、この日もさらに追い打ちをかけるような寒い日でした。アルハンブラ内のホテルを取っていましたから、たやすく朝一番にチケットを取れたので、グラナダ観光のハイライト、アルハンブラのナスル朝宮殿から見学をスタートしました。チケットを切ってもらってから、庭園をしばらく歩きますが、とても美しい緑にあふれる、南国の木々で埋め尽くされた庭園はとてもきれいなのですけれど、寒くてゆっくりまわることもできず。チケットに記載された時間にナスル朝宮殿に行く必要もあるので、急いで宮殿の方に向かいます。

c0105386_9252778.jpgスペイン・イスラム最後の王朝であるナスル朝の歴代王の居城。アルハンブラは、外側から見ると、要塞のような普通のお城なのですが、中に一歩足を踏み入れると、息をのむような幻想的な世界が広がります。庭園自体も噴水やアーチで飾られてとても美しいものですが、宮殿内の豪華さは本当に目を見張るばかり。あまりにも繊細な彫刻を施された柱、素晴らしく精巧な壁面装飾、壁や床を飾る見事なモザイクタイル。本当に、そこには別世界が広がっていました。それぞれの壁や柱の素晴らしく繊細な装飾の緻密さは息をのむばかり。アップで写真を撮ると、その細かさがよく分かりますよね! 世界中から巧を集めて作られたことがよく分かる精巧な細工は、それを作った者たちの技量の高さを示していますが、その巧たちは完成後、すべてその技量を外に伝えないように盲目にされたのだとか。イスラム文化の最高傑作と言われるのがよく分かる、ただただ豪華絢爛で、そしてかつ繊細優美な宮殿でした。

c0105386_9255657.jpg中でも素晴らしいのが、ライオンの中庭(2枚目の写真)。残念ながら、中央に置かれているはずのライオンの噴水は修理中で、全景は写真に撮れませんでしたが、この彫刻の見事さは素晴らしいの一言に尽きます。とはいえ、あまりにもこれが続くと、いささか疲れて来るのですけれど・・・インド風の彫刻もあれば、日本を思わせるもの、アラブ風、中国風とバラエティに富んだ装飾があちこちになされていて、イスラム帝国の栄光をまざまざと感じました。そしてここでもう一つ思わず感嘆の声を上げてしまうほど美しかったのが、鍾乳石で装飾された二姉妹の間の天井(写真)。イスラムらしく、美しい繊細なドームの部分はその華麗な装飾のなせる業で、とても立体的に見え、眺めているとまるで吸い込まれそうになります。ブラックホールのような、宇宙的広がりを持つ天井。本当に、ああ、これは小宇宙だと感じさせられました。写真に撮るのが惜しいほどの見事さ、立体感。とても不思議な空間的広がりを持つ場所でした。

c0105386_927334.jpg中庭もとても美しく、散策を楽しめるはずが、この日の寒さと吹きさらしの宮殿散策ですっかり気分が悪くなってきていた私。でもせっかくなので、この日は、スペインで有名な国営高級ホテル、パラドールでのランチを予約していたのです。グラナダのパラドールは人気の高いパラドールの一つで、アルハンブラ内にあります。そこでしっかり3コースのランチをいただきました。せっかくのグラナダですから、アンダルシア風の前菜とメインをいただきました。これはメインの鶏肉。とても美味しかった上に、雰囲気も素晴らしくて、堪能できたランチでした♪ ランチはとても美味しかったのですが、元気が続いたのもここまで。朝のチケットだったので、時間的にも、そして体力的にもアルカサバ(要塞)やヘネラリフェ(離宮)に行く元気がなく、少しお土産ものを見たり買ったりした後は、ホテルに戻ってしばらくベッドで休みました。風邪だったのでしょうね。

c0105386_9263825.jpg夕方には回復し、晩ご飯を買い込みに外出。その時に撮った、夕方のアルハンブラから眺める、夕暮れのアルバイシン地区の写真がこれ。最終日はとてもお天気が良く寒かったので、美しい夕焼けを見ることができました。その前の夜に散策をした、グラナダでもっとも古い地区アルバイシンは、夕闇の中でその白い家々をはっきりと浮かび上がらせていました。せっかくのアルハンブラが、最後までまわりきれず残念でした。でも、とてもとても素敵な体験で、十分イスラムの歴史と栄光を満喫した実感を得た、グラナダ滞在でした。次の日は、朝から高速バスでコルドバへの移動です。
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by ellisbell | 2007-04-04 09:30 | trip

イスラムの栄光(1)

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バルセロナを発って向かったのはイスラム最後の拠点、グラナダ。

グラナダからイスラム勢力が一掃されたのは1492年。コロンブスがアメリカ大陸を発見したと世界史で習う年ですね。スペインの威光を知らしめることになった記念すべき年なのですね。

c0105386_834237.jpgさて、グラナダに向かうのは飛行機。使うのは国内線、Spanairです。朝のフライトでお昼にはつくはず・・が、これぞスペイン、電器系統のトラブルとのことで、フライトが遅れてしまいます(しかも全員乗り込んだ後で!!!)。どうなることかと思いましたが、1時間少しの遅れで出発。ホッと一安心です。しかし、グラナダ空港から市内までのバスというのは1時間に1本しかなく、すでに予定を大幅に遅れている私たちがどうしようかと思っていると、香港からひとり旅をしている女の子が声をかけてきました。彼女は同じフライトで着きましたが、夜にはマドリッドに飛ぶそう。アルハンブラだけを見たいと言うので、ちょうどアルハンブラ宮殿内にホテルを取っていた私たちは、彼女とタクシーに相乗りして宮殿に行きました。タクシーの運転手さんとのお値段交渉も、スペイン語ができないから一苦労ですが、何とか無事市内に到着です。 写真はアルハンブラ内の遊歩道。

c0105386_8361894.jpg荷物を置いて、まずはグラナダ市内へ。グラナダの街はこんな風に、窓辺に花が飾られた可愛い街並みです。南国らしく、木々も緑に覆われていて、特にアルハンブラは自然がいっぱい。たくさん鳥の声がしています。 アルハンブラは二日目に取っておいて、とりあえずはイスラムの勢力下にあったグラナダの、モスクを改築したカテドラル、そしてカトリック王の建てた王室礼拝堂を見に行きます。しかしこの日はどうも運が悪く、ランチの後、グラナダ中が大停電・・orz。礼拝堂は閉まっちゃうし、カテドラルは真っ暗な中での拝観になりました。細かいところが見られなくて残念でしたが、でも、それはそれで雰囲気があって良かったです。

c0105386_841014.jpg壮麗な大聖堂。内陣に飾られた美しい聖歌の楽譜が、とても装飾的で思わず見入ってしまいました。礼拝堂は諦めていましたが、近くのお店などをちょっとのぞいている間に、電気が復活して、結局入れました。スペイン黄金時代を築いた二人の王と王妃が眠る礼拝堂は、彼らの大理石でできた素晴らしいお墓と、金細工の素晴らしい祭壇が見応えあります。イスラムを放逐したスペイン・カトリックの威信を見る感じでした。

c0105386_8413625.jpgこの日の夜は、フラメンコを予約していました。情熱的なジプシーの踊りは、是非本場アンダルシアで見たいと思っていたので、ロマ族の住む洞窟住居を舞台とするフラメンコです。狭い場内はぎっしりと観光客が詰め込まれていささか息苦しいほどでしたが、いざ踊りが始まると、ギター一本の伴奏に踊り子たちの手拍子が響き渡り、中央にいる踊り子のステップがどんどん白熱していきます。素晴らしいリズムと迫力、そしてもの悲しいまでに激しい生の躍動。とてもとても感激的でした。踊りが始まると、目はそちらに吸い寄せられ、場内が狭い分、自分の全身が楽器になったように、身体中に音がダイレクトに響いてきます。そして、若い人だけが踊るのではなく、それぞれの踊り子たちが、即興で自分を力強く表現していきます。そのシンプルで、本当に躍動的な生の迫力に、感動しました。

c0105386_8382323.jpgフラメンコの後に、送迎バスはアルバイシン地区から、夜のライトアップされたアルハンブラ宮殿を見に行きます(冒頭)。この、少し小高い丘にあるサン・ニコラス広場から見るアルハンブラは絶景です。美しい眺めでしたが、寒かった!!! アルバイシン地区の様子。グラナダでもっとも古い地区らしく、タイルや窓辺に置かれたお花で細く曲がりくねった路地が飾られ、とっても雰囲気のある地区です。残念ながら最近はこの辺りも治安が悪いそうですが、白い壁に陶器のプレートがたくさん飾られた可愛らしい街並みは、とっても素敵ですよね。

グラナダの夜を満喫しての帰り道。そもそも、集合時間にも30分遅刻して来た運転手さんが、契約にあるホテルへの送迎をするのがイヤだと言い出しました。この日は本当にすべてがちょっぴりうまく行かない日。私はスペイン語ができないので、途方に暮れましたが、とにかく英語で文句を言おうと運転手さんのところへ。たまたま乗り合わせた別の観光客の方が本当に親切で、私の英語をスペイン語に通訳してくれて、さらに彼女自身も口添えしてくれて、最終的には一つのホテルからタクシーで送ってもらえることになりましたが、真夜中のグラナダの街で放り出されたら本当に困るところでした。最終的に、助けてくれた彼女は、疲れている真夜中に30分ほども私たちを助けて言い争ってくれたのでした。見知らぬ土地での親切って本当に身にしみますね。彼女が、「私も日本でこういう状況になったら困り果てるだろうし、よく分かるもの」と言ってくれた言葉にも感動しました。情けは人のためならずとは本当ですね。彼女に直接、この親切をお返しすることはできないけれど、私もどこかで少しずつ誰かを助けられたらいいなぁと思った夜でした。

最悪だったのは、この感激的な夜、あまりにも冷えたせいで風邪を引き込んでしまったこと・・・グラナダ二日目は、そう、今回のスペイン旅行の目玉、アルハンブラ宮殿が控えています。長くなったので、これはまた明日♪
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by ellisbell | 2007-04-03 08:42 | trip

ガウディの街(3)

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今日は満月ですね。

午後から、友達が送別会を兼ねて、手作り餃子パーティを開いてくれていました。S曰く、みんなで餃子を作って食べて、そしてお土産にも持って帰り、後で今日のことを思い出すのだとか。二種類の中身と二種類の皮(一つはほうれん草入り♪)を作って、一緒に皮に包んで、ゆで餃子にしていただいてきました。思ったようにいかなかったところもいっぱいありましたが、とってもおもしろくて大笑いしつつ、先ほど帰ってきました。帰り道にLと一緒に見上げた空には大きな満月。春でもこちらの空気は澄んでいて、とても明るい月光でした。dumpling partyを企画してくれたSとLに感謝!素晴らしい思い出がまた一つ増えました。

c0105386_816406.jpgさて、まだまだバルセロナ。最終日に行ったのは、ガウディ作品があちこちにあるグエル公園。この日も寒かったのですが、素晴らしい青空に恵まれて、サングラスをかけながらショールをぐるぐる巻きにして、歩き回って来ました。公園は小高い丘の上にありますから、公園を目指して坂を上っていくと見えるのは、ガウディらしい門。モザイクの可愛らしい門を抜けると、目の前に広場が広がり、この公園のシンボル的存在のモザイク・トカゲちゃんが出迎えてくれます(冒頭の写真です!)。宅地60軒分の造成地が彼に任され、最終的に公園になったのですが、ここも素晴らしい場所でした。



c0105386_8172646.jpg公園の中、いたる所にあるガウディ作品は、ベンチのモザイクやでこぼこしたへんてこりんな壁、ピンク色のおうちや白壁にリボンの描かれた家など、どれもとっても独創的で風変わりなのですが、それが見事に自然の中の、草木や花と調和しています。とても居心地のいい、不思議な空間に作り上げられているのがさすがだと思いました。ガウディの作品って、どれも写真などで見ているとグロテスクに、装飾過多に思えるのですが、実際にその中に入ってみるととても可愛らしく、素晴らしく居心地がいいのです。高台にあるので眺望も良く、大のお気に入りの公園になりました。 写真はグエル公園から見るバルセロナの街。高台にありますから、海まできれいに見渡せます。今回のスペイン旅行の中で、このバルセロナが、海に一番近い街でした。結構いろんなおもしろい形の建物が建っている、近代的な都市でした。

c0105386_818226.jpgそしてこの公園にあるのはガウディ博物館。彼のデザインしたインテリアや家具、彼が実際に使っていたデスクや寝室などが展示されています。建物自体もピンク色で、青い空に映えるとっても可愛らしい建物ですし、それぞれのお部屋のモザイクの床のデザインや、壁紙のパターン、ガウディらしい曲線の鏡やドアの取っ手、どれをとっても可愛らしく使いやすく、思わず感嘆の声を上げてしまうような素敵な博物館でした。そして再度シビラを思い出しました。例えばこれは、ガウディ博物館の中に置かれている、ガウディのデザインしたソファ。とっても可愛らしいデザインですよね!一目で気に入りました。そして、日本の私のお部屋にあるベッドカバーを思い出しました(笑)。シビラの、クリーム色地にこういう形の赤い大きなお花がたくさん散っているデザイン。ガウディの影響を感じました。そしてこのソファも、その隣の椅子も、とっても座りやすそうです。ここにもデザインと機能性の融合を感じました。 寒かったのに、午前中いっぱい、あちこちをうろうろして楽しめる、素敵な居心地のいい公園でした。

c0105386_8183084.jpgランチはバルセロナ中心部のレストランで。スペインはお昼ごはんが遅くて2時頃が一番混み合うのですが、セットメニューのようなものがとってもお得。この日行ったレストランも、おしゃれなお店で3コース、どれもとっても美味しかったのに、テーブルウォーター込み、税込みでひとりわずか8.2ユーロ!!(1200円!英国との違いに思わず興奮してしまいました!!)ランチを満喫した後は、重たいおなかを抱えてカタルーニャ美術館へ。本当はその隣にあるミロ美術館にも行きたかったのですが、時間の都合上二つは無理かな、とのことで、現代美術よりももちろん中世美術♪を選んでしまいました。ピカソもあったようですが、疲れていたのでそちらは飛ばして、ゴシックやロマネスク、そして古いカタルーニャの中世美術をじっくり眺めて来ました。中世美術はとても好きです。彫刻も絵も、名前を残そうと思っていなかった時代の人たちが、本当に神のために全身全霊を込めて作った作品たち。その純粋さと美しさに心が落ち着きます。そして、いかに教会の権力が大きかったかが、その使われる金箔などの多さからもはかり知ることができます。そしてカタルーニャ地方の美術館ですから、例えばマリアさまなどもちょっとお顔が違って、独特ですよね。バルセロナ・オリンピックの会場になった、モンジュイックの丘にある、とても素敵な美術館でした。

c0105386_8203253.jpgバルセロナは、オリンピックのおかげもあって、英語も比較的通じやすく、交通機関も使いやすいので、とても旅しやすい街だと思います。ただ、スペインに入ってすぐに感じた土の香りが、とても意外でした。スペインって明るい陽光にあふれた国だと思っていますが、私の印象では、イタリアとは全く違う感じを受ける国です。一番の違いが、イタリアの底抜けの明るさに対して、スペインは、一抹の土臭さというか、秘めた情熱のような重さ、一抹の暗さを持っているような気がしたのです。でも、今から考えると、それはバルセロナという街の特殊性だったような気がします。初めての、ガウディの街バルセロナ。観光も食べ物も満喫して、次の目的地はイスラムの栄光、グラナダです☆
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by ellisbell | 2007-04-02 08:33 | trip

ガウディの街(2)

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ケンブリッジはいいお天気。

この前の日曜からヨーロッパはサマータイムに入っていますから、英国では7時半頃まで毎日明るいです。ついに荷物のパッキングを始めましたが、あきれるほどにたくさんの本(←しかも読まず仕舞い)があって、腰が痛い・・・お部屋で梱包作業をしていると暑いくらいでした。25キロまで詰められるのですが、25キロってかなり重いですね。いつもこれ以上の重さのスーツケースを持って帰ることを思うと、空恐ろしくなります。今度こそ、荷物は全部送ってしまって、軽いスーツケースで帰ることにしよう・・

c0105386_6165848.jpgさて、バルセロナ観光の次の日は、日帰りで近郊の聖地、モンセラットを訪れました。円筒形の大きな岩がたくさんそびえ立つ奇景。この雄大な山はカタルーニャの聖地で、その中腹にある修道院には、黒いマリア像があることで有名です。朝から、カタルーニャ鉄道に乗って、この聖地を目指しました。バルセロナから電車で約1時間、この山のふもとで登山列車に乗り換えますが、このプラットホームから見える山は、本当に奇岩がそびえ立つ独特な風景です。登山列車に乗って到着すると、1時間に一本しかない電車から出てきた観光客が全員目指すのは修道院。修道院自体が本当にこの奇岩の下に作られているのです。修道院の中庭から広場に向かって写真を一枚(冒頭)。こんな風にたくさんの奇岩が空に向かってつきだしている景色は、とても変わっていますよね。スペインはとても山が多いことに驚きました。そして、肥沃な大地というイメージがあったのですが、英国のなだらかな緑の大地に慣れた目には、とても岩が多い山がちの大地は、概して新鮮に映りました。

c0105386_6175315.jpgまずは黒いマリア像を一目見るために行列に参加。この修道院自体はまだ新しいようできれいですが、マリアさまに近づくにつれて徐々に内装がきらびやかになり、直前には金箔をふんだんに使った聖人たちの壁画が両側を飾っているお部屋を通ると、カトリックでいかに聖母の存在が大きいかを実感します。そして、これが黒いマリア像。確かに、お顔も独特な感じがします。バルセロナは民族的にも文化的にもスペインの中で特殊ですが、とても特徴的なマリアさまだと思いました。

c0105386_6182827.jpgマリアさまを見た後はちょうど時間に間に合って、聖歌隊の歌を大聖堂で聞くことができました。ランチを食べてから、フニクラ(ケーブルカー)に乗って、ガウディの彫刻を見る予定。ところが、ランチを食べてしばらくしゃべっている間に外は雪!!!まさかスペインで雪に出会うと思いませんでしたが、やっぱり山の上なのですね・・・しばらく待ち、雪が止んでから、気を取り直してフニクラへ。岩間にある修道院が目的地なのですが、そこに至るまでの道のりで、イエスの生涯が辿っていけるようになっているようです。道筋にガウディの彫刻があるとガイドブックで読んで行っただけですが、道中にある彫刻やモザイクはとても美しいものがたくさんあり、お山の絶景の中で見る芸術作品は、たくさん感動を与えてくれました。写真は、修道院に向かう道筋にある彫刻。特に名前が知られている作家のものではありませんが、天使の美しさに目を奪われました。カトリックの国を旅するのは楽しいですね♪あちこちに芸術作品があります!

c0105386_6252098.jpgそしてガウディの彫刻。イエスの棺に取りすがって泣く3人の女性を描いていますが、後ろ姿の二人が素晴らしく美しく、気品のある姿でした(写真は部分的です)。

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そしてこれはフニクラに乗って目指した修道院。岩の下にくっつくように建てられた修道院の中は、天然の洞窟をそのまま使っています。とてもシンプルな小さな修道院でしたが、ここから見る景色も絶景で、素晴らしい場所でした。

夜は、ピカソの通ったというカフェレストラン"4 Gats"で。冷え切った身体に、アツアツのオニオングラタンスープが美味しかったです。私がメインに頼んだのはイベリコ豚のロースト。これが絶品でした!!添えられた洋なしとバターライスとの相性も抜群で、本当に美味しかったです☆すべてとっても美味しいお料理でしたが、やっぱり芸術家というのはすべての感性が高いのだろうな、と改めて思いました。若い頃のピカソは貧乏だったそうですけれど、美味しいものを好んでいたのだろうなぁと思います(笑)。デザートのミルフォイユまでしっかりいただいて、重たいおなかを抱えてホテルに戻った夜でした♪
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by ellisbell | 2007-04-01 06:28 | trip

ガウディの街(1)

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スペイン旅行はバルセロナから始まりました。

c0105386_6294024.jpgバルセロナは初めて行く街です。フランスに近い、カタルーニャ地方の中心都市だし、海も近いので海産物も美味しいだろうなぁととっても楽しみにしていました。今回のフライトは、ロンドン・ルートン空港から約2時間。窓の外に美しい雪を抱いた山脈が見えてきた頃に飛行機は降下を始めます。空港で待ち合わせていた友達とも無事に再会できて、そのまま市内へ。日差しがまぶしく、この日は暑いくらいに気温も上がっていました。晩ご飯に、まずはサングリアと一緒にタパスを楽しみながらいろいろと日程の相談をします。タパスはスペイン風の居酒屋さんのようなところで出される小さなお皿に盛られたお料理。写真はバルのカウンターですが、タパスはこのように並べられていて、好きなものを注文できるようになっています。小さいお皿で出てくるので、いくつも楽しめて嬉しいシステム☆魚介類がやっぱり美味しいです。 どれも少し塩味が強めだと思いましたが、ガーリックとオリーブオイルがたっぷり使ってあって、キノコもイカもタコも、すべてとっても美味しかったです☆もちろん、サングリアも。やっぱりスペイン、美味しいですよね!!!

c0105386_631140.jpgバルセロナ観光の目玉はやっぱりガウディ建築を巡ることでしょうか。昔から、絶対この目で見たいと思っていたサグラダ・ファミリアから、ガウディ巡りはスタートです。数多くの独創的な建築で知られるアントニオ・ガウディの作品の中でも、やっぱりこれはずば抜けて有名な作品でしょう。ガウディのライフワークであるのはもちろん、今もまだ未完成で、中は本当に工事現場そのものです。ガウディはその敬虔な宗教心でも知られていますが、自分の人生をすべて賭けるのみならず、死後にまで続く作品を創作するその創造力はすごいなぁと思います。そしてこの建築に昔も今もたずさわり、完成を見ることなくこの世を去ったたくさんの人たちも。歴史の一部になるというのはこういうことなのでしょうね。名前は残らずともその仕事が残っていくというのは、素晴らしいことです。
写真で見るだけではとてもグロテスクな大聖堂に見えるこのサグラダ・ファミリア。確かにグロテスクなのですが、ガウディはとても自然界に存在するものを意識して作っています。その不調和の調和のようなものが、逆に美しいと思えるような作品だと思います。そして少し草間弥生の作品を思わせるようなところも。「世界」の見え方というものに、一つの正しい答えはないのだと思わされました。自然界からのインスピレーション。例えば冒頭に載せた、塔に上る螺旋階段。カタツムリやアンモナイトのような形を思わせますよね。全く同じことを、次に見に行ったカサ・バトリョでも思いました。

c0105386_6314460.jpgカサ・バトリョ。ガウディのデザインで増築された住宅です。ガウディはサグラダ・ファミリアがとにかく有名ですが、たくさんの住居やインテリアもデザインしています。それがとても美しくて、また機能的であることに驚きました。近くにあるカサ・ミラが石を積み上げて作られているのに対して、カサ・バトリョのイメージは海。入ったところの階段の曲線が素晴らしく美しく、居間の電灯はイソギンチャクを思わせます。写真は、カサ・バトリョの居間から見下ろす通り。美しいステンドグラスを通して入ってくる光に満ちた、広々とした明るい空間と美しい曲線は、とても落ち着ける場所です。そしてオーディオガイドが言っていた通り、ガウディのデザインは触られるためのものなのです。階段の手すりやドアノブもすべて触って気持ちがいいように作られていました。100年も昔に作られているのに、今でもとてもモダンなのが驚きですよね。

c0105386_6325355.jpg増築されているので、実際には上は集合住宅として使われているのですが、とにかく窓を広く、真ん中に空間を取って、とても機能的に光を取り入れた明るい住空間、そして美しく幻想的な青い中庭、海の生物を型どりながらとても効率的に計算された空気循環に感激しました。そしてデザインがまたとっても可愛らしいのです!私の大好きなスペインのデザイナー、シビラにとても近いものを感じました。スペインのデザインの大きな流れがあるのでしょうね。おもしろかったです。この写真はカサ・バトリョの正面から。壁面のガラス・モザイクがとてもきれいです。アールヌーボーの芸術的な側面をもう少し実際的にしたような感じ。こんなおうちに住みたいな、と思わせてくれるような、遊び心と機能性がミックスされた、素晴らしい住居でした。

c0105386_63324100.jpgこの日はちょっと欲張って、ピカソ美術館まで。たくさんの作品がありましたが、パリのと比べるとさすがに若い作品が多いです。その中でも素晴らしかったのがベラスケスの絵の習作、ラス・メニーナス。写真やネットで見ているよりもずっと美しく、そしてこの絵を執拗なまでに何度も何度も研究、模倣しているピカソが、ベラスケスに見たものもやはりスペインの伝統なのかも知れません。ベラスケスの本物とは、マドリッドで対面する予定。楽しみです。
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by ellisbell | 2007-03-31 06:34 | trip

青空の下

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12日間に渡る旅行から帰ってきました。

留学中、最後のヨーロッパ旅行。行き先はスペイン、そして足を伸ばしてモロッコまで(モロッコはヨーロッパじゃないですけれど!)。いろいろなものを見て、いろいろなものを食べて、そしていろいろなことを考えて来ました。17日にロンドンを出てから、バルセロナの土の香り、グラナダの歴史と栄光、コルドバの陽光と緑、マドリッドの都会的な喧噪、そしてマラケシュのカオス、すべてとても新鮮で、とてもおもしろい体験でした。そして、異文化を理解し尊重するためには、やっぱりその土地に行って自分で何かを感じることがとても大切だと再認識したところです。

予想外にイースター前の寒波に覆われたヨーロッパ。先ほど友達に会ったら、ケンブリッジでは雪が舞ってたよ、と言われましたが、スペインもモロッコも寒かったです。軽装で行った私はみごとに風邪をひきつつも、夜はしっかり寝てしっかり食べて、すべての日程を楽しんで来ることができました。そして、寒かったにもかかわらず、連日素晴らしく美しいお天気に恵まれていました。本当に、青い空。特にコルドバの真っ青な空と南国の植物はくっきりと印象に残りました。また、マラケシュには色とりどりの花が咲き乱れ、美しい空の下に良く映えていました。写真はマラケシュのホテルの屋上テラスから。寒かったけれど、青空を楽しめた南国の旅でした。

旅行中にメッセージなどくださった皆さま、ありがとうございます。お返事が遅くなりましたが、私は元気です♪(ちょっと鼻づまりですが(笑)。)本帰国までもう少し、明日から本当に毎日バタバタすることになりますが、時間を見つけて旅行記をアップしたいと思います。(写真も何百枚撮ったことか!)もう日本では桜が咲き始めているのだそうですね。季節はまた移り変わっていきます。
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by ellisbell | 2007-03-30 06:24 | trip

Ely

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ケンブリッジから電車で15分ほどのところに、大聖堂で有名な街、イーリーがあります。

有名な、美しいステンドグラスを持つ大聖堂を見たくて、夏にも一度行ったので、その時にも日記でご紹介(2006.9.1)しましたが、もう一度行って来ました♪今回は、大聖堂に加えて、評判のいいティールームを教えてもらったので、それもお目当ての一つ☆素晴らしい大聖堂と、英国人がこよなく愛するティールームを楽しんできました。ケンブリッジにほど近い、日帰りのエクスカーションでもっとも好きなのは隣村のグランチェスターと、この街、イーリー。鉄道の駅からも必ず見える大きな大聖堂が目印です。今回は、city centreからのバスで行ってきました。

c0105386_6555651.jpgヨーロッパの古い街はどこでもそうですが、街としてできあがってしまった後に鉄道が敷かれているので、鉄道駅というのはだいたいが街はずれにあります。ケンブリッジもイーリーも、駅からcity centreまでは歩いて20分ほど。だから、バスは電車に比べれば時間がかかるのですが、街の中心から中心までダイレクトに結んでくれるので、トータルでは大して変わらないような気がします。お気に入りのマイケルハウス・カフェで軽めにランチを食べて、お昼過ぎのバスで出発。50分ほどでイーリーの大きな大聖堂のすぐ近くに到着しました。街のどこからでも見える、巨大で壮麗な大聖堂に、まずは入ることに。入ってまず目に入る長い身廊も素晴らしいし、壮麗な天井画や手入れの行き届いた床の模様もとても美しいです。そして、それ以上に、目を見張るほどにみごとなのが、ステンドグラス。ここは、ステンドグラス博物館も併設されているくらい、ステンドグラスで有名な教会なのです。フランス、シャルトルの大聖堂との関係は未だに突き止められていませんが、シャルトルのようにブルーが美しいのみならず、すべてがとても精緻に、細かく描かれている、繊細なステンドグラスには、一枚一枚足を止めて見入ってしまいます。昔、文字の読めなかった人々に視覚教育的な役割を果たしたステンドグラスは、立派な芸術品ですよね!

c0105386_75680.jpg7世紀に建てられた修道院が元になった大聖堂は、14世紀に今の形になっていますが、ヘンリー八世の宗教改革の折にやっぱり破壊されています(オリバー・クロムウェルのお膝元でもありますから、この大聖堂が苦難の道を辿ったことは想像に難くありません)。しかし19世紀から修復が始まり、今はその荘厳な姿を余すところなく私たちに見せてくれています。イーリーの大聖堂は、最近、国教会で初めて女の子を聖歌隊に入れたことでも話題になりました。BBCでもよく取り上げられる教会で、今日も、扉には明日の4時からBBCの中継があるとの注意書きが貼られていました。ケンブリッジとも縁の深い教会ですから、機会があれば一度聞いてみたいものだと思っています。

c0105386_6571843.jpgそして、もう一つのお目当て、The Peacocks Tearoomへ。英国人Sのお勧めでもあり、英国で出版されている様々なティールームのガイドに載せられているティールームですから、楽しみにしていました。川べりのアンティークショップの隣にある、小さなティールームは、4時前に入ったときにはすでに待っているお客さんもいるほど繁盛していました。イーリーにはたくさんいた日本人が誰もいなくて、地元の人のように見受けられるお客さんがほとんど。待っていた間も、席に着いてからも、周囲のお客さんは日本人が珍しいのか、いろいろと話しかけたり、写真を撮ってくれたりととてもフレンドリー。ティールームのスタッフも、みんなとても親切でフレンドリーで、居心地のいい時間を過ごせました。(両隣に赤ちゃんがやってきて、あっちやこっちに「ばぁ!」をするのも楽しい時間でした。笑)茶葉も種類豊富な中から自由に選べ、ティーフードはもちろんながら、ジャムまでおそらくは手作りの、家庭的なティールーム。いつものごとく、最後のケーキで挫折してしまいましたが、とてもおいしかったし、ゆったりと素敵なティータイムを過ごしてきました♪(いつも思うのだけれど、フル・アフタヌーンティって、何となくケーキバイキングに似ているような・・・食べる前はワクワクするし、おいしいのだけれど、次第に食傷気味になってきて、終わったら「ふぅ」と言いたくなります。でも、好きだから、また行ってしまうのですけれど!)
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by ellisbell | 2007-02-18 07:05 | trip

百塔の都(4)

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今日は朝から郵便屋さんが来ていました。

いつも思うのですが、うちに来る郵便屋さん、クリントン前大統領にそっくりなのです!そういえばアメリカも大統領選に向けていよいよ走り出しているようですが、気になるのはアカデミー賞。今年は私の愛するジュディ・デンチを始め、英国女優が目白押しなのです。前哨戦のゴールデン・グローブ賞を始め、英国アカデミー賞でも強いのはヘレン・ミレンの"The Queen"。プラハでも大々的に宣伝されていて、帰ったら見ようと思っていたら、こちらではもう終わっていました・・・orz。(郵便といえば、クリスマス前に日本に送ったのに届いていなかったプレゼント、調査依頼を出して2週間、出してから2ヶ月経って、ビリビリに破れた小包が戻ってきました・・・払い戻しもされず、再度送りましたが怒り心頭ですっっ!まぁ見つかっただけ良かったかしら・・・)

c0105386_6222511.jpgさて、プラハ最終日は、ユダヤ人街を訪ねて過ごしました。今度こそ、と旧市街広場の北側、カフカの生家からスタートです。小さなお部屋で生まれたフランツ・カフカ。彼が生まれた当時のチェコはオーストリア(ハプスブルク)帝国の勢力下にあり、彼はチェコ語文化圏の中の少数派である、ドイツ語を母語とするユダヤ人の家系に生まれます。生家は小さな博物館になっていて、彼の生い立ちを順に読んでいると、よく知られている父親との確執や、フェリーチェとの2度の婚約破棄などの伝記に混じって、彼が読み書きも含めてチェコ語も完璧にあやつっていたとの記述があって、少し驚きました。考えてみれば当然なのですけれど、やっぱり彼はチェコに生きた、チェコの作家なのですね。何となく時代や文化を超越したようなところがある作家だとは思いますが、同時にある一つの地域に暮らし、そこで運命を全うしたひとりの人間であったことにも思い至ります。エミリ・ブロンテの家を見たときにも同じように思いました。ひとりの、生きた人間だったのですね、彼らも。極めて当然の事実ながら、改めて感じたことでした。

c0105386_6265128.jpgカフカの生家から北に上がると、ユダヤ人地区に入ります。ゲットーという言葉は、通常ナチスドイツの政策として強制的にユダヤ人を居住させた地域を呼ぶ言葉として使われることが多いですが、プラハのゲットーは、その前からユダヤ人居住区として存在したようです。古い入り組んだゲットーは、カフカの小説にも出てきますが、19世紀に整備され、今のような形になりました。その際にユダヤ教の祈りの家であるシナゴーグなどには手をつけられなかったため、この小さな地域にはたくさんのシナゴーグが存在します。カフカの生家を少し上がったところにはマイゼル・シナゴーグ。現在は、宗教的宝物の展示館として使われています。 (抱き合わせ販売で(笑)、ユダヤ人地区シナゴーグ共通券のようなものを買わなくては拝観できず、いくつかシナゴーグを回ることになりました。写真は旧新シナゴーグ。今も祈りの家として使われるシナゴーグです。切り込みの入った屋根の形が珍しく、現存するヨーロッパ最古として有名なシナゴーグでもあります。)

そこから通りを一つ上がったところにあるのがピンカス・シナゴーグ。これは有名なユダヤ人墓地に隣接する建物で、現在は、第二次大戦のホロコーストで亡くなった、ボヘミアおよびモラビア地方のユダヤ人のための記念館として使われています。中に入ると、白い美しい建物の内部はびっしりと小さな文字で書かれた犠牲者の名前と生没年で埋め尽くされているのです。その数9万人。二階には、有名なプラハ郊外のテレジン収容所で作られた子供たちの絵画作品などが展示されています。素晴らしい絵を描いている子供たちのほとんどが、生きて戻ってくることはなかったことを考えると、改めて歴史の苛酷さ、人間の恐ろしさが胸に迫ってきます。ドイツを回った時に、ミュンヘン郊外にある最初の強制収容所ダッハウに行きましたが、真夏の素晴らしい青空の下、そこで行われた非人間的な行為と、「働けば自由になれる」という有名な文字を持つ門、その門を見ながら生きた人々のことを考えて、言葉にならない衝撃を受けたことを思い出しました。プラハからポーランドはもう、すぐ。オシフィエンチム(アウシュビッツ)もすぐ近くなのです。次回はポーランドにも是非行きたいと思いました。

シナゴーグを出ると、ユダヤ人墓地に入ります。15世紀にさかのぼるユダヤ人地区唯一の墓地は、死者を埋める場所がなくなって、どんどん上に積み重ねていったと言われ、確かに盛り上がった場所がたくさんあります。18世紀にもう使われなくなった墓地ですが、古く傾いた墓石が立ち並ぶ古めかしい墓地でした。ユダヤの歴史なのですね。私は幸福に生きた人々が葬られる墓地を歩くのは好きなのですが、この墓地は何とも言えない感じがしました。ユダヤという一つの虐げられ、同時に自分たちだけの誇りに生きた民族の歴史。東欧の歴史もまたユダヤと密接に関係するのです。

c0105386_6283157.jpgそこを出てから、クラウス・シナゴーグへ。これもまた展示館として使われている建物でした。少し疲れたのでまたまたカフェ・フランツ・カフカで温かいチョコレートを飲んで、元気を回復し、もう少しユダヤ人地区を歩いて建物を外側から眺めました。プラハのもう一つの顔。ますますプラハという街に魅了された1日でした。 写真は先日ケーキを楽しんだカフェ・グランド・プラハ。プラハは格調高い文化の都らしく、カフェ文化が花開いた場所です。前衛的かつ優美なアールヌーヴォー調の装飾が施されたお店の中も素晴らしく美しく、ゆったりヨーロッパらしい香りを楽しめる場所ですが、同時にケーキも結構おいしいのです♪特にチーズケーキは絶品でした☆

c0105386_6252582.jpg夜は19世紀に建てられたホテルでゆっくりお食事。食べたのは伝統的なチェコ料理。内陸部ですから、やっぱりお肉が中心です。








c0105386_624475.jpgローストポークにザウアークラウト、たっぷりのグレイヴィと一緒に出てきます。お味が濃いので必ずついているのが左側に乗っているクネドリーキ(ジャガイモのお団子)。蒸しパンのようなヴァージョンもあり、一緒に食べるとなかなかおいしいです。

素晴らしいチェコ旅行でした。また、絶対、訪れたい国です☆
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by ellisbell | 2007-02-13 06:16 | trip


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