Under the English Sky


英国、ケンブリッジでの生活で感じたことを書いていこうと思います。
by ellisbell
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百塔の都(3)

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今日も晴れ渡った気持ちのいい日曜日でした。

先週はこちらも寒い日が続いていたそうですが、クルムロフから戻ったプラハも曇天の下、寒く凍えていました。雪が降るほどではなかったのですが、やっぱり底冷えします。大陸らしい寒さ。それでも限られた時間しかいられない観光客ですから、元気に外を歩き回ることに変わりはありません。この日のプランはカフカ・デイ。クルムロフを代表する芸術家がエゴン・シーレだとすれば、(シーレも好きなのに、エゴン・シーレ文化センターという建物は閉まっていました。残念。ウィーンでたくさん見たから今回は諦めました。)プラハはもちろんミュシャとカフカの街(もちろんスメタナとドヴォルザークの街でもあります!)。朝から張り切って、旧市街広場の北側にあるカフカの生家を訪れてみると、残念ながら休館日orz。出鼻をくじかれましたが、気を取り直してプラハ城へ歩いて行きました。そう、今日の観光の目玉はプラハ城。そして、夜の観劇です。

ボヘミア王国の歴代の王の居城として建てられたプラハ城。この姿をカレル橋から見上げると、プラハに来たことをしみじみと実感します。16世紀まで王の居城として使われていたそうですが、現在では厳密に言うとお城というのは難しいのかも知れません。一部は大統領府として使われていますが、それ以外の部分は大聖堂(ひときわ高くそびえる塔が大聖堂です)、修道院、そして小さな家々が立ち並ぶ、小さな街のようなところなのです。
c0105386_5514590.jpgブルタヴァ川を越えて、丘の上に上がっていくと見えてくるのは大きな門。カフカの小説とは違って、この「お城」にはちゃんと入れます(笑)。今回は裏側から入ったので、まず最初に目指したのは「黄金の小路」と呼ばれる可愛らしい街並み。中世、ここには錬金術師たちが住み、様々な実験を行っていたことからこう呼ばれるそうです。可愛らしいこの家々の中の22番、手前の水色に塗られた家が、カフカの妹のもので、彼が小説を書く仕事部屋として使っていた家。今はこの家々はおみやげ物屋さんとして使われていて、カフカの仕事部屋は本屋さんになっています。小さな小さな仕事部屋。ここで彼は様々な人間の不条理な存在を鋭くえぐり出すあのような小説を書いたのですね。

c0105386_5524392.jpg並びにある、その名もカフェ・フランツ・カフカで簡単なランチを食べた後、聖イジー教会を見てから、中央にそびえ立つ聖ヴィート大聖堂へ。あまりにも巨大な大聖堂で、とても写真に収まりません。(前回来たときも、これを撮るのには魚眼レンズみたいな広角がいるよね、と友達と話したことを思い出しました。)素晴らしいゴシック様式の大聖堂です。中に入ってステンドグラスを眺めると、やっぱり西欧のカトリック教会とは少し趣が違います。そして左側に美しいステンドグラス発見。







c0105386_553896.jpgなんだかミュシャみたい、と言って、はっと思い出しました。そう、このステンドグラスは本当にミュシャ(チェコ語ではムハ)の作ったものなのです。優しい美しさを持ったステンドグラスです。そして、この大聖堂をくるりと回った出口近くには、塔への登り階段が。"Attention! 287 steps!"と書かれています。もちろん高いところが好きな私は喜んで上ることにしたのですが、古い建物ですから、くるくる回る螺旋階段に、途中で目が回ってしまいました(笑)。でも、上る価値は十分にあります!素晴らしい眺めでした。真ん中にブルタヴァ川が見え、カレル橋も、ティーン教会の尖塔も、みごとなオレンジ色の家々の立ち並ぶ中に美しい姿を現しています。こうして見ると、オレンジ色の美しい屋根から、たくさんの教会の尖塔がそびえ立ち、プラハが「百塔の都」と呼ばれるのもよく分かります。ため息が出るほど美しい街です。階段を下りながら(またもや目が回りました 笑 途中で出会う人に「後どれくらい?」と聞かれ、「うーん、1/3かな」と言うと、大きなため息が返ってきました!)やっぱり石の文化ってすごいなぁと思いました。(その代わり、ぬくもりは絶対に木の文化の方があると思います!)

c0105386_5533672.jpgプラハ城から、マラーストラナと呼ばれる地域の方へ降りていく階段。階段自体にとっても風情があり、そして美しい景色が広がります。いったんホテルに戻って荷物を置いて、その晩はチェコの伝統、マリオネット劇を予約していたので、大急ぎでごはんを食べに。演目は、モーツァルトのドン・ジョヴァンニ。プラハととても縁の深い作品です。国立マリオネット劇場にチケットを買いに行ったときに、親切な受付のおじさんがいろいろ劇場内を見せてくれましたが、彼の話では今もチェコにはマリオネットを作ったり動かしたりするための専門の学校がちゃんとあるそうです。スピーカーから流れるオペラに乗って、人形たちが自在に動き回る姿は素晴らしかったです。悲劇なのですが、人形劇らしくユーモラスな部分も強調してあって、中にシュールな演出もあり、本物のお水や火まで使われる、人形遣いたちの息づかいが聞こえるような素敵な舞台でした。文楽や浄瑠璃もそうですが、手が見えているのに人形に意識が集中するところがすごいですよね。そして文楽と違って、マリオネットをひとりの人間が操るのではなく、舞台を自在に動かすために何人もに一体の人形が手渡され、交換されながら、舞台が進んでいきます。本当に息のあったメンバーでないと難しいのでしょうね。チェコらしい、素敵な夜でした。 c0105386_554323.jpg人形劇の帰りに通った旧市街広場。ティーン教会がライトアップされています。寒いのに、人々はストーブを焚いて、カフェのテラス席でおしゃべりを楽しんでいるのが驚きです。夜のプラハも美しいですね。
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by ellisbell | 2007-02-12 05:56 | trip
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