Under the English Sky


英国、ケンブリッジでの生活で感じたことを書いていこうと思います。
by ellisbell
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アイルランド(本当断崖編)

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アイルランド旅行も佳境に入ってきました。ドライブにもずいぶん慣れて、高速道路では人生最高速度(140キロ)を記録☆(←もちろん違法です。)

イニシュモアはあまりに印象が強烈で、ゲールタクトであるゴールウェイは去りがたい気がしましたが、今度は少し南東方面、リムリックを目指します。リムリックはフランク・マコートの「アンジェラの灰」で有名になったところ。でもリムリック自体ではなく、途中にあるバレン高原とモハーの断崖が今回の目的地です。

c0105386_5314184.jpgまずはバレン。The Burren(ゲール語のBhoireann、「石の多い場所」から来ているそうだ)というのがその名前ですが、英語の語感でそれを聞いたときにイメージした、barrenというのがぴったりの不思議な場所です。西海岸ですが、アラン諸島と同じ石灰質の大地が広がります。説明標識にあったkarstという単語を見て、いわゆるカルスト台地なのかと納得。緩やかに標高が上がっていって、徐々にむき出しの石灰岩が目立ってきます。クロムウェルはアイルランドでは残虐な侵略者ですが、ここに来たときに「人をつるす木もなく、おぼれさせる水もなく、生き埋めにする土もない」と途方に暮れたとガイドブックにはありますが、確かにこんな風景はあまり今まで見たことがありません。そしてこの地域で一番見たいと思っていたのは、太古の民族が自然の石を積み上げて作った、ドルメンと呼ばれる大きな墓石群。たくさんあるようですが、中でももっとも有名でたどり着きやすい、「巨人のテーブル」と呼ばれるドルメンを目指します。思ったより小さかったのですが、ここでは16人分の人骨が発掘されたらしく、ケルト民族が来るより前の遺跡ですから、感慨もひとしおです。先住民族といえばケルトと思いこんでいましたが、アイルランドにはたくさん、ケルト以前の(つまりは紀元前4000年くらいの)遺跡が残っているのです。それもアイルランドに実際行ってみるまではまったく知らなかったことだし、歴史というか伝統というか、太古の時間の流れの重みを思い知らされました。アイルランドは古いです。気の遠くなるような時間を耐え抜いてきた遺跡たち。すごい。(しかもその遺跡がほとんどお墓だなんて!墓フェチ、断崖フェチの私にとってはうれしすぎる旅でした☆)

お次は、アイルランドといえば赤毛、ですが(私の中では)、それに次いで楽しみにしていた、モハーの断崖へ。さすがに有名な観光地、年間25万人の観光客といっていたアラン島の絶壁よりも人が多い!イニシュモアのドーン・エンガスは300フィート(90メートル)でしたが、こちらのモハーは200メートルの断崖絶壁です↑。思わず小躍りしたくなる素敵な断崖。波が荒々しく絶壁の岩に当たって砕け、断崖の間を縫うように海鳥が舞います。ドーン・エンガスが力強さ、強烈さと、その息をのむような迫力で勝っているのに対し、こちらは約8キロに渡って大西洋に連綿と突きだしている断崖群ですから、その見事さ、洗練された優美さにおいて勝っています。うん、優美でたおやかな感じでした。女性的断崖。10年前に行かれたA先生は、「あれは死ぬよ〜」っておっしゃっていましたが、「これは死ぬ〜」と思ったのはやっぱりドーン・エンガスの方で、荒々しさが全然違いました。しかし、こちらは、事故があったのかなんなのか、聞いていたのとは違って一応、係員が2人ほど、観光客が身を乗り出さないように見張りに立っています。遊歩道のようなものも整備されていて、ドーン・エンガスほど身を乗り出して絶壁を見ることはできません。c0105386_531249.jpgとは言っても、岩だったドーン・エンガスとは違って、こちらは土が主だし、本当の崖っぷちには草が生えていて境界がよく分かりませんから、同じくらい危ないのです。しかし本当におもしろかったのは、「これ以上先に行ってはいけません」という看板をみんな無視して、乗り越えて行くこと。うーん、これこそヨーロッパの個人主義。申し訳程度に立っている見張り係員も、この辺りまで来ることはなく、見て見ぬふり。みんなどんどん看板を乗り越えて行きます。もちろん私も乗り越えて行きますよ〜。断崖フェチとしては、これは危ない!というところまで行かなくては気が済みません。しかし確かに、強い風に吹き上げられた荒波がしぶきとなって吹き上げてきて、いつものにわか雨のせいで濡れた地盤もすべりやすく、確かに一見の価値のある、迫力ある美しい断崖でした。

そしてリムリック郊外のホテルへ。昔は誰かのマナーハウスだったという建物は、ホテル自体としては4ッ星でそれほど格が高くないのですが、お庭が素晴らしかったです。26エーカーの敷地といわれてもピンと来ませんが、計算してみるとざっと約32000坪(ホントかな??計算にはどうも自信がありません・・とにかく、広かった)。広いです。何せ敷地内にホリデイホームがたくさん建っていて、川まで流れていて、釣りができるのですから。結婚式があったらしく、花嫁花婿がお庭で写真を撮っているのを眺めながらゆっくりと川辺をお散歩していると、白鳥がゆったりと川を渡ってきました。優雅な、イギリス的な、ホテルです。(しかしここもお湯が出なかった・・古いホテルはやっぱりダメですね。災難続きです。)しかし何より朝食に出ていたスコーンが素晴らしく素晴らしくおいしかったです!!「スコーン食い」の私が今まで食べたスコーンの中で一番おいしかった!大絶賛です。このスコーンだけ食べにまた行きたいくらいです、リムリックのCastle Oaks House Hotel!!

ダブリン郊外にある、アイルランド人の心のふるさと、タラの丘(美しいところでしたが、ただの丘だった・・)に寄り、世界遺産の巨大墳墓ニューグレンジ(墓フェチとしては行かずにはおれません!しかもその墳墓に刻まれたぐるぐる文様などは、本当にアイルランドを象徴するものだし!)に寄ったときには時間切れですでにガイドツアー(でしか行けない)はすべて売り切れ。墳墓を目前に涙をのみました。くぅ〜〜っ。しかしさらに災難は続きます。ダブリン市内をパニクりながら運転してレンタカーを返しに行ったのに、営業所は閉まっていました。24時間返せるって言ってたのに、あの営業窓口お兄ちゃんめ!!かなりキレましたが、空港まで再度高速を乗り継いで行き、何とか車を返却。いろんなことがありましたが、いろいろ見られたアイルランド南部の旅でした。やっぱり車はいいですね。通り過ぎるだけの小さな村や町も、途中でお昼ご飯を食べに立ち寄った小さな村や町も、それぞれに印象に残っています。ここから今回のもう一つの目的地、北アイルランドに向かいます。(アイルランド紀行、長い〜〜!長文読破、ありがとうございました。)
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by ellisbell | 2006-08-18 05:29 | trip
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